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庄野真由子のシェアゲーム制作&レビューブログ
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【グレイメルカ】※フリーゲームなのでリンクは繋ぎません

ジャンル:すごく感動する&考えさせられる歴史系ファンタジーSLG
サークルさん:グレイメルカ開発チームさん
プレイした理由:SLGが好きなので
ツール:わかりません

クリアしました!
面白かったですー!!
以下ネタバレです。
本当にネタバレです。

***

失礼を承知で申し上げますが、私はあの年表で終わって欲しかったです!!
スタッフロールで感動がぶち壊しに…!!(涙)

あの年表の後『完』とかだったら本当、涙が止まらない感動の余韻にずっと浸っていられたのにー!!

「はい。ゲームはここまで!!」みたいな、感動をぶったぎるスタッフ表記は本当、どうかと…。(涙)

本当、涙も引いてドン引きです。
すごく素敵なゲームに出会えて嬉しかったのにー!!

「ハードモードでクリアした場合のおまけ要素は未実装ですが、実装されるまでデータとっておいてね」というメッセージとか本当…。
今、言わなくてもいいよね。それ…。(涙)

歴史の中にいて、年表で自分が戦った一連の出来事を思い出して感動したまま終わりたかったです。

***

という嘆きを叫んだところで感想です。
エンディング後に不満大爆発ですが、すごく面白いゲームでした。
感動して泣きました。

さらにネタバレです。

***

私、このゲームの存在はたぶん前から知っていたと思うのですが、紹介ページの印象と先行プレイヤーさんのレビューを見てものすごく不安になり、プレイをためらっていました。
長編ゲームは自分に合わなかったり、不親切なゲーム設計で詰んだりすると、失う時間と労力が半端ないので(そしてものすごくがっかりします)プレイする際は慎重になるのです。

ゲームをプレイする前は「制作者さんがありったけの情熱を込めて空回りしている作品」ではないかと疑っていました。
「制作者さんは楽しそうだなあ…」と画面の前で遠い目をする、そんな感じのゲームかな、と思ってました。

でも結果、泣くほど感動しました。
プレイしてよかったです!!

***

このゲームをプレイできるかどうかは、序盤のとんでもない展開に耐えられるかどうかに掛かっていると思います。
不安に思う方もいらっしゃるかもしれないので、さらなるネタバレを。
序盤だけですが、ネタバレがお嫌いな方はご注意ください。

***

主人公は夜に見たお雛様のように、不気味で言葉数が少ない黒髪の男女二人。
「もうちょっと華やかな人が良かった…」と思いながらシナリオを読み進めると、どうやら彼らは暗殺者のようです。
皇帝に恨みがあるから殺しに行くのだそうです。

ふーん。
でも城内に入る手立ては無いんだって。
じゃあ、なんか手柄を立てるイベントが起きるのかな、と思っていたら都合よく皇帝の子息である王子様が城を抜け出したところに遭遇。

「ここ、暗殺者が密かに通るような険しい山道ですけど!?」

どんだけアグレッシブな王子なのか。
お城から離れすぎているんじゃないの?
主人公たちと出会わせたいからって、いくらなんでも強引過ぎる。
せめて城下町で遭遇とかにしようよ…。

王子を探しに来た兵士さんたちの会話によると、この山は山賊の根城だそうです。
しかもその山賊は、皇帝が、脱走王子が産まれたことが嬉しくて恩赦にした犯罪者たちだそうです。
この親子…ダメすぎる…。

そしてお約束通り、王子は山賊に捕まりました。
なんか…自業自得という感じです…。
しかも、王子を探しに来た兵士たちは全員殺されてしまいました。

「僕のせいでみんなが…」と後悔する王子。
本当、あなたのせいだよね…。
助けないで王子を見捨てて、皇帝が悲嘆にくれるのを見て「復讐終了!!」でもいいんじゃないのかな。
と思っていたら、そういう案が出てちょっとびっくり。
でも、やはり皇帝を殺したいので、王子を救出して恩人になることに決めました。

そして山賊たちとバトル。
ノーマルモードなので割とあっさり勝利。
主人公たち、強いです。
そして王子を救出して皇帝のもとへ向かいます。

勝手にお城を抜け出して部下を殺し、そして今、暗殺者を引き連れて父親の元に戻る王子。
ダメすぎる。
そんなことを思っていたら、王子が城を抜け出してこんな山道を進んでいた理由を話し始めます。

「友達の国を見たかったんだ。虹が綺麗だっていつも自慢するから」

王子は城を抜け出して城下町で友達と遊んでいる時に、その子の母国の話を聞いたそうです。
こんな山道に来るくらいだから城下町に行くことなんて簡単だよね。
王城の警備体制を見直した方が良いのではないでしょうか。

「父上は友達の母国にひどい扱いをしているけれど、僕が皇帝になったら友達の国と仲良くしたい。だからどんな国か見たかったんだ」

ふうん。
良いところもあるんだなあ。
そして王子が見に行きたかった国は暗殺者たちの母国だと判明します。

「今まで皇帝を殺して死ぬことだけを考えてきた。代替わりをして未来が良くなることがあるなんて考えもしなかった」

と暗殺者たちは思います。

ここまで来て、あれ?このゲーム面白い…?

と思いました。
だから出来れば、強引な展開の序盤を乗り越えていただきたいです。
正直、脱走王子とその父親の皇帝がゲーム中で「聡明」だと言われていることには未だに納得してないです。
この王子は本当、詰めが甘いと思います。いろいろと。

***

冒頭でも書きましたが、ハードモードでクリアしたデータを保持していれば、バージョンアップ時に特典があるようです。
私はノーマルモードでも超きつかったのでハードなんて無理です。
ものすごく個性的で、とても素敵な人たちがたくさん出てくるので、SLG好きな方はぜひプレイしてみてください。
長編ですが、こまめにセーブができますので時間が無い方にもおすすめです。
現状でもかなり誤字があるので、気になる方はバージョンアップを待った方がいいかも。

「迎える」が「向かえる」になっていたり「見当」が「検討」になっていたりしました。
誤変換あるあるです。
私はシナリオもゲームも楽しかったので、誤字があっても全く気になりませんでした。

***

面白いゲームなのでもう少し語りたいな、と思います。
ここからさらにネタバレなのでご注意ください。

***

私は個人的にはこのゲームは面白いし大好きなのですが「名作か?」と問われたらたぶん「いいえ」と答えると思います。
理由は、万人向けではないからです。

良心的なSLGは「その戦力でどうにか頑張ればミッションをクリアできる」難易度に設定してあると思うんですけど、この作品はたぶん、進め方によっては詰む人が出る気がします。
フリーゲームだから、まあ、いいんですけど…。

昔、商業ゲームで「武器消費するのに後半になると全くお金が手に入らず武器が買えなくて」詰んだことがある私なので、プレイヤーさんが悪くないのに進めなくなるのは本当に可哀想だと思います。
その最悪なゲームの進め方は「前半に手に入るお金を節約してもたせる」ということだったんですけど、そんなの後半にお金が入ってこないってわかってなかったらやらないよ!っていうかなんでお金入ってこないようにしたのよ、という…。
もちろん、私は再プレイはしませんでした。だって私は悪くないものー!!

グレイメルカは、真由子が普通にプレイして、何度かやり直しながら(増援で詰み、その面を最初からやり直す感じで)クリアできたので(ノーマルですが)難易度の印象としては「悪くない」ゲームだと思います。
意地悪ではないと思うのです。
でも、親切ではないです。

では、ゲームで重要だと(私が)思うことについてご紹介です。

***

・伝説の武器を壊さず大事に持っていること

これ、ほとんどの人は「伝説の武器はもったいなくて使えない」と思っている気がするんですけど、万一使い切って壊しちゃったらどうなるんだろう…と思います。
最終面は、普通の武器はほとんど役にたたないので(雑魚敵にも役にたたないので)伝説の武器や魔法を装備している人々を主力として戦うことになります。

・人間関係(支援関係)をきちんと把握していること

これはFE好きならわかっていることだと思うんですけど、好きな人同士を隣接近接しておくとユニットの能力値が上がる、というものです。
このゲームは会話とかイベントが面白いので、その内容を把握していればだいたいわかると思います。
単騎では「命中率ゼロ」とかだったりするんですけど、支援が入ると大幅に強くなります。
これを把握していないと本当、ボス倒すのにどうしたらいいのかわからなくなると思います。
私は「強いキャラと好きなキャラ」が今回一致していたのでかなり助かりました。
なので「支援キャラ同士を身近において一緒に強くする」ということをしている人は楽にすすめますが、関連性の薄いキャラを個別に強くしてしまった場合、最悪詰むんじゃないかな、という気がします。

・敵と味方のスキルをよく見る

これ重要です!
私「遠距離攻撃無効」の敵スキルを見落としていて危うく詰みかけました。
支援相手をおいて近距離攻撃でなんとか倒せましたけど…。

***

あと、私、グレイメルカのシナリオがすごく好きでエンディングも大好きなんですけど、序盤と途中で「なんでこんなことしたの!?」って思う雑な展開があって、そこがすごく引っかかってます。
もしかしたらライターさんはエンディングから考えたんじゃないかなあ、と思うんですよね…。

※ここからネタバレです※

あの美しいエンディングにするためには必須なことがあって、それを叶えるために必要なピースを揃えたから変なことになっちゃったのかなーって。

***

真由子が納得できないことを記載します。
修正希望とかじゃなくて、単に私が「変!!」って思っていることの記載です。

・第一王子がひどすぎる

序盤で勝手な行動を取り、部下を全滅させた第一王子ですがその後も性格と行動は変わらず。
絶対聡明じゃないってー!!(涙)
私は「善良だがずるくて卑怯な一面有り。八方美人で自分が負うべき責任から逃げる傾向にある」というのが正確だと思います。

信じられないのが、血筋が身分制度の根幹となっている社会の「頂点」に立つ身でありながら農民の娘に子供を産ませたことです。
彼の卑怯な点は、事の重大さを把握しているのに責任を取らずに部下に厄介事を押し付け、皇帝である父親にいい顔をして正妃を迎え入れたこと。

・第一王子の子供を産んだ農民の娘がひどすぎる

この娘もゲーム中で「聡明」と記載されているんですけど、絶対聡明じゃないから!!(涙)
王子の部下に張り手を食らわせるほど気が強いという記載があるので、王子に言い寄られたとしても本人が嫌なら断固拒否したと思います。
それなのに子供を産んだということは「合意」ということです。

農民の娘が皇帝の子供を産むってどういうことかわかっているの…?(涙)と思いました。
最悪、国が割れるよ。
というか、皇帝を頂点とする身分制度が崩れ落ちる。

グレイメルカのシナリオは「中身のない血筋による支配」から一歩進んだところに進化することを描きたかったと思うので、この娘が産んだ子がものすごく聡明な人格者だったことは幸いだったと思うんですけど。
というか、この人は「子供を産むため」に存在していた人なんだと思うんですよね…。
だから、存在が変なのです。

「医学知識がある皇帝候補であり民の心がわかる存在」を作り出すために、この娘が存在するので、いろいろ設定が変だと思いました。
農民の娘で医者なんですよ。彼女。
私は、医者という稀有な存在であるのなら「自分が村から出て行かざるを得ない」行動は極力慎むと思います。
聡明な人なら、尚更。
皇帝の子供を産んじゃったら、普通に考えて殺されるか拘束されますよ。
そうしたら愛する村の人たちの診療どころじゃなくなっちゃう。
なんでそんな馬鹿なことしたの…?という。

しかも、子供の存在を公にする理由が「自分が死んで子供が一人ぼっちになるのが可哀想だから血縁と引き合わせたかった」って…。(涙)
普通の母親なら、縁が深い村人との関係を強化して、自分の死後に備えると思います。
子供だけ奪い去られることを考えなかったのなら、本当、聡明とは程遠いと思う…。
なので彼女の「結果」には納得です。

***

序盤と、中盤の「問題の子供誕生」周辺が本当、個人的に理解不能なので(ストーリーのために必要なピースであることはわかります)名作として他のプレイヤーさんにすすめるのは躊躇ってしまうのでした。
これ以外の流れはすごく素敵なので、個人的に本当にもったいないです。
前述した「二人」が「聡明ではないが愛すべき善良な人」という描き方をされていたら私はもう少し納得した気がします。

***

<長編ゲームにおけるプレイヤーのやり直しについて>

ちょっと思いついたので記載。
このゲームは、増援の詰みについては私は「納得」だったので「やり直しについては嫌な気持ちは無かった」です。

個人的なプレイスタイルとしては、強くて使い勝手が良いキャラを近距離に配置しながら少数精鋭でボスに突っ込む、という力押しが多くて、弱い子たちは固めて初期配置付近で放置していたので、増援位置によってはもうどうしようもなくなるのです。(笑)
そのことは自分でわかっていたので「あー。ここで、このタイミングでこの位置に出るのか。弱い子たちが囲まれたからもう無理」と諦めました。
弱い子たちを引き連れて行くの面倒くさいんですよね…。
でも会話が見たいので頑張ったり。

***

長編のSLGやRPGに関してはプレイヤーが全然悪くないのにゲーム設計が荒かったり意地悪だったり配慮が足りなくて詰み状態になると、やり直しに初期プレイ時間と同等の時間が掛かることが多く、本当、プレイヤーとしては泣いて諦めるしかない状況に陥るので私は非常に恐れています。

だって自分は悪くないのに「初期プレイ時間5時間無駄にして、やりたくないやり直しをさせられて、詰んだところまでたどり着くのに5時間」とか、ちょっと冗談じゃない感じじゃないですか…?(涙)
失った時間が30分とか一時間なら黙って諦めますけど。
もちろん制作者さんは悪くないことも多いので(そんなつもりはなかったという方が多いと思うので)直接責めるとかそういうのは良くないかな、と思うので私はしませんが、本当、そういう状態に陥った時のプレイヤーがどんなに悲しいかは考えていただいた方が安全だと思います。

やり直しが5分でできる!!とかだったら本当、何の問題もないと思うんですけど…。


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